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『食卓を彩る、きほんの出汁と野菜の教室』


あなたは普段から「出汁」を自分でとって調理されていますか?


今の世の中、便利で簡単に時短で調理が叶う商品が溢れています。

そんな時代だからこそ、「出汁」を自分でとるというと、難しそう、めんどくさそうなどど、ついつい後回しになってしまうのが日常だったりします。

別にそれで困ることはないのですが、もし出汁のことをもっと知ることができたら、農業でいうところの「土づくり」を理解して栽培するように、地に足がついた調理ができるような気がします。


特別でも丁寧でもなくて、かつてはもっと身近で、普段の食事に当たり前にあったもの。出汁を取ることや野菜の味を引き出す食べ方をちょっと知っておくだけで、目の前の食がきっと豊かになると思っています。

休みの日には自分でコーヒー豆を挽いてコーヒーをいれてみるように、毎日は無理でも、たまには自分で出汁をとることができると、普段の味がぐんとおいしく感じられるかもしれません。


そんな料理の基本である、”出汁”について、食の教室「紫陽花食堂」を主宰されている中尾千明先生(SFC17期卒業)をお招きして、講座を開催することになりました。

ただ単に「出汁を毎日取りましょう」「丁寧に料理と向き合いましょう」ということをお伝えしたいのではなく、ヒトが大事に受け継いできた食文化を「出汁」と「野菜」という媒体を使って、その本質に迫ろうという講座です。

どうやって出汁をとればいいか?という調理技術だけでなく、そもそも出汁とは何か?旨味とは何か?その歴史や文化は?また人の味覚はどのようなメカニズムによって、おいしいと感じるのか?などその本質に迫っていきます。


料理が出来る出来ないは問いません。出汁、うま味って改めていわれたら何だろうと、なんだか面白そう!と思ってくださった方、大歓迎です。


実際の調理では、和の出汁を代表する昆布や削り節をはじめ、フランス料理で使用されるチキンブイヨンを自分の力で取ります。出汁に使われる食材そのものにも着目し、その一つである野菜にフォーカスを当て、日々の料理で野菜のもつ味を引き出す工夫について迫ります。

今回の講座を通じて、食材のもつ味の豊かさが、毎日の食事に彩りを添えてくれていることを少しでも体感していただける場になればよいと考えています。



従来の料理教室との違い




①調理をするというだけでなく、講義を通じて食材のルーツから扱い方まで学ぶことが出来る。


→材料が最初から目の前に揃えてあって、レシピ通りに講師と作って試食して終わり、という調理実習形式だけに留まりません。




②調理科学(食材料の計量や加熱温度、調理時間など)を学ぶことで、感覚ではなく、料理がおいしくなる理由を科学的に論理的に理解できるようになる。


→料理の講師の「経験」や「感覚」重視で、具体的な数字無しで教えられ、結局家に帰っても実践しにくい・・・ということはありません。また理論がわかると自分で応用が効きます。




③調理と講義の組み合わせで、3ヶ月の中で出汁や野菜について多方面から学ぶことができる。


1回完結型の料理教室と比較して、実際の調理だけでなく、理論や食文化といった多方面の知識が同時に身に付きます。




④繰り返し動画やテキストを反復することで、自分のペースで調理や理論が身に付く


→動画中心の講義のため、みんなでキッチンに集まってワイワイという楽しさは少ないですが、集中してしっかり学べる環境はオンデマンドで学べる良さです。受講生・修了生コミュニティ「だし友の会」もありますので、一方通行の講義だけで終わりではありません。




≪こんな方におすすめです≫

1.何となく出汁を取っているけれど、具体的な調理方法を改めて学んでみたい方。

2.日本の食文化に触れてみたい方

3.出汁に興味はあるけれど、なかなか一歩を踏み出せない方。

4.おいしい出汁の取り方を理論と実践で知りたい方。 など

カリキュラム



出汁の世界へようこそ ~出汁とは何かを紐解く~


出汁の世界へようこそ!出汁って改めて言われるとそもそも何?昆布と花かつおの日本の出汁とフランスの出汁であるブイヨンを実際に味わいながら、出汁やうま味の基本について紐解きます。


味覚と出汁


ヒトが生命維持をする為に行う「食べる」という行動の機序と「味」が及ぼすヒトへの影響について学びます。そして、味についてより体感して理解する為に、「うま味」や出汁とは何かを掘り下げます。今回は調理を伴わない講義形式です。


昆布といりこ


和食の出汁素材である昆布といりこについて学び、実際に昆布といりこで出汁を取り、味噌汁を作ります。おいしい出汁を取るコツは、材料をケチらず多く使いすぎず、適量を知ること。また加熱方法にも工夫が必要です。生産や加工、調理までを知ることで、先人が築き上げてきた食の技術や文化に思いを馳せます。


削り節


前回に引き続き、和食の出汁素材について学びます。今回取り上げるのは削り節です。削り節と昆布を使って一番出汁を取り、出汁巻き卵と青菜のお浸しを作ります。


野菜のおいしさを探る


出汁に溶け出ているのは、うま味だけではありません。甘味、酸味、苦味、塩味、渋味。食材のもつ色々な味成分は、栄養面だけでなく、料理に彩りを添えてくれます。ここでは出汁でも使用される野菜の味について考えます。講義と調理を通じて、出汁の代表格である干し椎茸や、野菜の味を引き出したスープ作りについて学びます。


ブイヨン


フランス料理で使用されるブイヨンについて学びます。和食の出汁との違いを紐解き、実際にじっくり時間をかけてブイヨンを取り、コンソメスープ作りに挑戦します。


『出汁の素って何の素?~出汁の視点から食品添加物を紐解く~』


出汁の素は一体何が素となって作られているのか。沢山ある食品添加物の中から出汁に関連する品目に焦点を当てると共に、製造過程や市場食品社会背景にも目を向け、食品添加物をどう受けとめ利用していくのか考えます。


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今まで学んだ出汁と野菜の知識を活かしながら料理に挑戦します。

利き出汁体験

出汁巻き卵も出汁から



西洋の出汁も作れます

募集要項


【受講資格】

学ぶ意欲のある方(年齢、性別、料理経験は問いません)


【受講期間】

受講開始から3カ月


【受講料(一組・税込)】

一般:28,500円

スモールファーマーズサポートメンバー:18,500円

※ どなたでもサポートメンバー(月額550円)になっていただけます。一般の方はサポートメンバーになってから本講座へお申し込みされるとお得です。

<サポートメンバーへのお申込はこちら>

https://online.small-farmers.org/p/small-farmers



【受講方法】

完全オンライン

※ 別途、不定期で受講生・修了生コミュニティ「だし友の会」での単発講座・イベントをオンラインあるいは対面で開催


【その他】

※ 講座受講に際して準備が必要な器具・機器類は以下の通りです。

〈器具〉

包丁/まな板/菜箸/お玉/トング/アクすくい/ザル/ボウル/計量カップ/計量スプーン(大さじ、小さじ)/タッパー/2Lの鍋/4Lの鍋/玉子焼き器/フライパン(蓋付)

〈機器〉

コンロ(出来れば2口以上)/電子レンジ/オーブン/炊飯器/ミキサー


受講料

(サポートメンバー価格18,500円/一般価格 28,500円)



【講師からのメッセージ】


当講座に興味を持ってくださりありがとうございます。講師の中尾です。

今やお金を出せば何でも手に入り、時間でさえ買うことが出来るこの世の中で、物事の成り立ちや根本を改めて考えることが減っていると感じています。だからこそ、出汁の本質と向き合う講座を用意しました。


私は今、自分で畑を借りて野菜を育てていますが、自然に触れながら、野菜を育てるにはある程度時間と手間が掛かること、自然が相手ですから思い通りには育てられない事、人間は土から離れて暮らすことは難しいこと、いかに生産者の努力が日々の食卓を支えてくれているかを日々の畑作業を通じて肌感覚で学んでいます。

これは調理の出汁でもいえることで、昆布とかつおで出汁をひとつ取るにも生産者や加工者の努力があったり、調理にも工夫が必要だったり、出汁を作り上げてきた先人の知恵と経験が今の日本や世界の食文化のひとつを形成していることが垣間見えます。


出汁の領域を越えて、「そもそも何でヒトは料理をおいしいと感じるのか」、「おいしいって何だ、味ってナンダ」、そんな「食材の味の成り立ち」について、出汁と野菜の調理を通じて紐解いていきます。

さらに、ヒトの味覚について学んだり、実際に自分の力で和出汁やブイヨンを取ってみたり、野菜を蒸したり焼いたりして味の変化を体感します。


この講座を通じて、日々の暮らしや料理への気づきが生まれたり、自分で取ったお出汁っていいな、野菜っておいしいなぁと肌で感じて貰えることが出来れば、こんなに嬉しいことはありません。食材のもつ味の成り立ちについて、ぜひ一緒に学んでみませんか?みなさんとお会いできるのをお待ちしています。

よくある質問


Q:講座を受ける際に、材料はどうすればよいですか?

A:材料は、ご自身で揃えていただきます。身の回りで手に入りやすい食材を選んでいますので、ご安心ください。第講座の中で昆布、花かつお、干し椎茸、いりこ等の選び方などお伝えしています。


Q:調理器具や機器はどのようなものを使用しますか?

A:募集要項に記載しておりますので、ご確認ください。

無いと調理が出来ないものもありますが、代替えのご提案が出来る場合もあります。物品の調達が厳しい場合は、無理に調理をすすめませんのでご安心ください。

配信する調理動画を通じて「こんな調理方法があるんだ」「面白そうだな」「いつか挑戦したいな」と、料理への興味を持って頂ける機会になれば幸いです。


Q:途中で受講を辞めることはできますか?また、その場合は返金可能でしょうか?

A:受講を途中でやめることは可能です。返金に関して、受講開始後の返金は出来かねますので、ご注意ください。


Q:料理が苦手、初心者でもついていける内容でしょうか?

A:本講座は、料理ができるできない、得意不得意にかかわらず、誰でも安心して受講していただけます。これから、普段の料理に自分でとった出汁を使ってみたいと言う気持ちがあれば大丈夫です。


【講師】 中尾 千明

(食の教室『紫陽花食堂』主宰)

1991年(平成3年) 京都市生まれ

料理を作ることと食べることが好きで、小学校から調理師免許を持つ母の見よう見まねで家族の食事を作るように。


大学4年時より5年間給食委託会社にて勤務し、高齢者施設や慢性病院にて食事提供及び高齢者の栄養ケアを経験。

その後特定保健指導や子ども食堂の立ち上げ及び運営に携わり、大学職員として管理栄養士・栄養士養成課程にて実習助手を勤める。管理栄養士として携わった延べ53万2千食・500名以上。


自分を大切に生きるための食とは何か、食が各人の人生に寄り添い、味方になれるような「気づきの場所」をもっと身近に作りたいという想いが芽生え、その体現の場として、2021年夏より食の教室『紫陽花食堂』を主宰している。


【資格】管理栄養士/患者給食受託責任者


・京都光華女子大学 健康科学部 健康栄養学科(2014.3卒)

・有機自然農学校スモールファーマーズカレッジ 17期生(2021.2卒)